タンザニア
ミヨンボ・ピーベリー
ウォッシュド
ミヨンボ・ファーマー・グループ

tanzania miyombo peaberry washed miyombo farmer group

タンザニアのキリマンジャロについて

 日本の約2.5倍の国土を持つタンザニアは、中央アフリカ東部にあり、ケニア、ウガンダ、ルワンダ、ブルンジ、ザンビア、マラウイ、モザンビーク、コンゴの8ヶ国と国境を有し、西はインド洋に面しています。インド洋からの爽やかな風と熱帯特有のたたきつけるような雨、そしてキラキラと輝く太陽の恵みを一杯に受けて育ったコーヒーは、芳醇で豊かな風味を持ったキリマンジャロ・コーヒーとして有名です。タンザニアのコーヒーの歴史としては、北部のビクトリア湖に暮らすハヤ族がコーヒーの実を乾燥させ噛みコーヒーとして利用していました。飲料としてのコーヒーがタンザニアに伝わったのは、1863年にフランス・カトリック聖霊会派のアントイン・ホーナー神父がレユニオン島からブルボン種を持ち込んだのが始まりとされています。
 タンザニアのコーヒーといえば、キリマンジャロを思い浮かべる人が多いと思います。標高5895mを誇るアフリカ大陸の最高峰の山であるキリマンジャロの名称は、スワヒリ語の「山」という意味の「キリマ(kilima)」と、チャガ語の「輝く」という意味の「ンジャロ(njaro)」からなっています。キリマンジャロ・コーヒーの認知度は高いですが、キリマンジャロ・コーヒーとは何かと聞かれると、知っている人は多くはありません。全日本コーヒー公正取引協議会によると『キリマンジャロ=タンザニア産アラビカコーヒー豆をいう。但し、ブコバ地区でとれるアラビカコーヒーは含まない。』と規定しています。ブコバではアラビカコーヒーの栽培がほとんどなく、おおむねカネフォーラ(ロブスタ)コーヒーです。つまり、キリマンジャロ・コーヒーとは、タンザニア産のアラビカコーヒー全体をさす名称です。アラビカコーヒーとはアラビカ種のことです。コーヒー3原種のひとつで、世界で栽培されているコーヒーの約80%はアラビカ種だと言われています。そのアラビカ種には200種類以上の栽培品種があります。タンザニア産アラビカ種なら200以上ある栽培品種の品種Aでも品種Bでもキリマンジャロと呼ばれ、アラビカ種なら日本の約2.5倍の国土を持つタンザニアのどこの産地でもキリマンジャロと呼ばれています。これを分かりやすく米に例えるなら、新潟産のコシヒカリも、秋田産のアキタコマチも、大阪産のキヌヒカリも、ジャポニカ米なら全部まとめて富士山と呼びましょうとう感じです。米だって、果物だって、コーヒーだって、品種や産地や栽培の仕方で全く違う味なのに、全部まとめてキリマンジャロと呼ぶことには焙煎香房シマノは賛同できないと考えています。焙煎香房シマノでは、コーヒーの産地にこだわり、生産者にこだわり、品種にこだわり、精製処理にこだわり、乾燥方法にこだわり、そして、なによりも品質にこだわっています。そのため、キリマンジャロ・コーヒーという大きな枠にはめ込んだ名称を使わず、「タンザニア ミヨンボ・ピーベリー ウォッシュド ミヨンボ・ファーマー・グループ」という名称を使っています。

2017年結成のミヨンボ・ファーマー・グループ

tanzania miyombo peaberry washed miyombo farmer group タンザニアでは、TCB(タンザニアコーヒーボード)が運営するオークションを経由しなくてはコーヒー生豆の取引はできませんでした。約30社の登録業者以外はオークションにも参加することが出来ませんでした。 登録業者はサンプルでカッピング(テイスティング)は出来ますが、出品コーヒー生豆の詳細は地域(北部、南部、程度の情報)などしか教えてもらえません。 タンザニアでは1950年代に小規模農家からコーヒーチェリーを集荷する目的で協同組合が組織され、各コーヒー産地に設置されています。1994年、コーヒー流通の自由化により、民間業者が直接生産者から買えるようになりました。特に数量の限られたスペシャルティーコーヒーは直接取引される場合が多くなっています。
 ミヨンボ・ファーマー・グループは、地元の起業家でありコーヒー生産者でもあるロッキー・ムサワンパシ氏を中心に、2017年に結成された新しいコーヒー生産者のグループです。ロッキー・ムサワンパシ氏が近隣のコーヒー生産者を一軒一軒回り、付加価値のある完璧なウォッシュドコーヒーの生産をするべく、コーヒー生産者43名を説得し結成しました。コーヒー精製処理時の果肉除去やミューシレージ(粘液質)除去に使用する水源は、近くにあるソンゲ川を利用しています。ミヨンボ・ファーマー・グループが栽培しているコーヒー品種はN39とKP423となっています。N39はフレンチミッションの流れをくむブルボン系の品種です。フレンチミッションは、1877年にフランス人宣教師(=French Mission)がタンザニアに持ち込んだレユニオン島由来のブルボンと、イエメン由来のモカの間に生まれた「新芽がブロンズ色のブルボン」で、東アフリカに最初に広まったコーヒーです。N39は、1935年にキリマンジャロに設立されたリャムングコーヒー研究所から1960年代に輩出された品種で、収穫量は多くはないが素晴らしいカップクオリティーを持つ品種です。KP423は、ケニアから広まったインドで誕生したケント種に由来する品種で、同じくリャムングコーヒー研究所から輩出されたカップクオリティーが高く評価されている品種です。N39とKP423は、現在のタンザニアでは伝統的な品種として広く栽培されています。ミヨンボ・ファーマー・グループが栽培したコーヒー果実を丁寧に精製し、雑味のない綺麗な香味の完璧なウォッシュドコーヒーに作りあげています。この「タンザニア ミヨンボ・ピーベリー ウォッシュド ミヨンボ・ファーマー・グループ」は、その中から3~5%しか採れない非常に珍しいピーベリーのみを集めた稀少なコーヒー豆です。

稀少なピーベリー

tanzania miyombo peaberry washed miyombo farmer group  このコーヒーは、ミヨンボ・ファーマー・グループが育てたコーヒーの中から稀少なピーベリーばかりを集めたものです。通常のコーヒーの豆は、1つの実の中に2つの種(コーヒー豆)が形成されますが、時折、片方の豆に栄養が偏り、片方の豆のみが成長してしまうことがあります。その栄養分が偏り、丸く成長した豆がピーベリーです。通常のコーヒー豆の3~5%程度がピーベリーになると言われています。3~5%しか採れない訳ですからピーベリーは稀少なコーヒー豆と言えるでしょう。通常1つの実の栄養を2つの豆で分けるところを、1つの豆が栄養を全て吸収するのでピーベリーは栄養過多になる分、味わい深いと言えます。

テイスティング ノート

ピンクグレープフルーツのような甘味と爽やかな酸味があります。精製の素晴らしさが透明感のあるキレイなカップに表れています。そこに、ピーベリー特有の香ばしさと濃厚さがプラスされたコーヒーです。

                                                                                                                        
甘味 ★★★★★
コク ★★★★★★
まろやかさ ★★★★★
香り ★★★★★★★
酸味★★★★
苦味 ★★★

★印8段階、オススメ焙煎での評価です。

コーヒー豆 データ

生産者 ミヨンボ・ファーマー・グループ
代表者 ロッキー・ムサワンパシ
エリア ムベヤ州ムベヤルーラル
品種 N39(90%)、P423(10%)
規格 ピーベリー
プロセス ウォッシュド
標高 1650m~1750m
オススメ焙煎 中煎り