パナマ
ハートマン ワイニー
カトゥーラ
ナチュラル・ワイニー・プロセス
ハートマン農園

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パナマの良質なコーヒー産地

 北アメリカ大陸と南アメリカ大陸の境に位置するパナマは、カリブ海と太平洋に挟まれた熱帯性の気候に恵まれた自然豊かな国です。パナマと言えば、海上交通の要衝である太平洋とカリブ海、大西洋を結ぶパナマ運河が有名です。パナマでコーヒー栽培が始まったのは中米諸国の中では最も遅く、パナマ西部に位置するチリキ県のボケテ地区で1870~90年頃に始まったと言われています。パナマのコーヒーは、コスタリカとの国境付近のチキリ県、主にボケテ地区・ボルカン地区・カンデラ地区という3つのエリアで生産されています。パナマの西部に位置するチリキ県には、現在は休眠状態ですが活火山であるバルー火山(標高3,474m)があり、このバルー火山を挟んで南東にボケテ地区、南西にボルカン地区があります。ボルカン地区の更に西、コスタリカとの国境付近にカンデラ地区があります。自然豊かなカンデラ地区のサンタクララという場所にハートマン農園はあります。

自然環境に優しい歴史ある農園

 ハートマン農園の歴史は100年以上さかのぼらなければなりません。アロイス・ハートマン氏は1891年6月20日にチェコで生まれ、1907年にニューヨークへ、その後、エクアドルなど南米を渡り歩き、1912年にパナマのチキリ州ボルカン地区に辿り着きました。panama hartmann winey catura natural winey process finca hartmann彼はボルカン地区の最初の移住者であるドイツ移民の娘と結婚します。1940年、彼はパナマ政府からカンデラ地区サンタクララの森林を500ヘクタール買い、その内100ヘクタールをコーヒー農園をするために息子であるラティボール・ハートマン氏に与えました。こうしてハートマン農園はスタートします。ラティーボール・ハートマンは5人の子供に恵まれ、現在は三代目であるラティーボールJR・ハートマン氏を筆頭に、第三世代である5ファミリーが協力し農園を運営しています。現在、ハートマン農園では、ティピカ、ゲイシャ、パチェ、マラゴジッペ、カトゥーラの5品種を栽培、精製方法は、ウォッシュド、パルプドナチュラル(ハニープロセス)、ナチュラル(ワイニープロセス)でコーヒー生豆を生産しています。
 ハートマン農園は自然環境保全にも力を入れており、渡り鳥の生息地となる自然に近い環境を守りながらコーヒーを育てています。様々な生きものが関わりあう生態系の中から得られる恵みによって支えられているとうい考えのもと、生物多様性を守りながら継続可能なコーヒー栽培を行っています。全てのコーヒーの樹は、自然に生えている木々の木陰で栽培するシェードツリー栽培法で育てています。シェードツリー栽培法では、同じ面積あたりのコーヒーの樹が少ないため収穫量が少なくなります。また、コーヒーの樹とシェードツリーが混在しているため機械での収穫が不可能で、完全手摘み収穫となり非常に手間がかかります。しかし、様々な木々が茂ることで鳥や昆虫が集まり、豊かな自然環境を維持することができます。また、シェードツリーの落ち葉が天然の肥料となり良質な土壌を作ってくれます。シェードツリーが日中の強い日差しを和らげてくれるのでコーヒーの樹にも優しく、ゆっくり成長することで果実の糖度も高くなりコーヒー豆に栄養がしっかり行き届くなど、多くの利点もあります。豊かな自然を持つハートマン農園では、アメリカの国立学術文化研究機関であるスミソニアン協会が運営するスミソニアン博物館の研究員が、住み込みで野鳥など野生動物の観察を行っています。また、エコーツーリズムにも積極的に取り組み、自然環境や地域の歴史文化の価値を理解してもらうことで保全を目指す活動を行っています。

ナチュラル・ワイニー・プロセス

panama hartmann winey catura natural winey process finca hartmann コーヒー豆の精製方法は、大きく2つに区分できます。1つは、収穫したコーヒーチェリー(果実)をそのまま天日干し乾燥させ、その後、脱穀してコーヒー生豆を取り出す伝統的なナチュラル・プロセス(非水洗式)です。もう1つの方法は、収穫したコーヒーチェリー(果実)の果肉と外皮を除去し、綺麗に水洗いをしたパーチメント(内果皮)付きのコーヒー生豆を乾燥させ、完全乾燥後にパーチメントを脱穀するウォッシュド・プロセス(水洗式)です。ナチュラル・プロセスでは果肉の甘味がコーヒー豆に移りやすく、ウォッシュド・プロセスではコーヒー豆が持つ本来の風味を楽しむことが出来ます。ナチュラル・ワイニー・プロセスは、ナチュラル・プロセスの乾燥工程の中で、あえてコーヒー果実を発酵させることで、ワイン(果実酒)にも似た風味を付ける比較的新しい精製方法です。コーヒーチェリー(果実)の甘味がコーヒー豆に移ると同時に、ワインやドライフルーツのようなフルーティな香りが特徴的なコーヒー豆に仕上がります。しかしながら、この方法は発酵の状態の見極めが非常に難しく、発酵が少なければフルーティで甘い香りが少なく、発酵が進み過ぎれば腐敗しコーヒーとして利用できなくなってしまいます。
 ハートマン農園では、木や鉄製の枠を組み、そこにネットを張ったアフリカンベッドと呼ばれる乾燥棚で乾燥させています。ネットの下側から風が入ることによって乾燥が均一になり、品質の高いコーヒー豆を作りあげることが可能になります。しかし、乾燥むらをなくすために手間をかけ、何回も均一に混ぜなければならず、難しい技術と労力が必要です。ナチュラル・ワイニー・プロセスは、高い技術と労力があって初めて完成させることが出来る非常に難しい精製方法です。  特殊な精製方法により仕上げられたコーヒーは、完熟チェリーや完熟ブルーベリーのような甘味と酸味のバランスが絶妙で、カシスやトロピカルフルーツのような甘い香りが華やかなコーヒーとなっています。苦味が少なく、後口に綺麗な甘さが広がる非常に飲みやすいコーヒーです。

テイスティング ノート

完熟チェリーや完熟ブルーベリーのような甘味と酸味のバランスが絶妙で、カシスやトロピカルフルーツのような甘い香りが華やかなコーヒーです。苦味が少なく、後口に綺麗な甘さが広がる非常に飲みやすいコーヒーです。

甘味 ★★★★★★★★
コク ★★★★★
まろやかさ ★★★★★★
香り ★★★★★★★★
酸味  ★★★★★★ 
苦味 ★★

★印8段階、オススメ焙煎での評価です。

コーヒー豆 データ

農園名 ハートマン農園
農園主 ラティーボールJR・ハートマン
エリア チリキ県カンデラ地区サンタクララ
品種 カトゥーラ
プロセス ナチュラル ワイニー
標高 1400~2000m
オススメ焙煎 中浅煎り